初任者研修とは?未経験でも取れる?費用・期間・試験・仕事内容まで徹底解説

制度・資格

最終更新日:2025/06/23

初任者研修とは?未経験でも取れる?費用・期間・試験・仕事内容まで徹底解説

介護の仕事に興味があるけれど、何から始めたら良いかわからない…そんな風に感じていませんか? 高齢化が進む日本において、介護職の重要性はますます高まっており、求人も比較的安定しています。 この記事では、介護職の入門資格とも言える「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」について、その基本情報から、未経験でも本当に取得できるのか、取得するメリット、学習内容、費用や期間に至るまで、詳しく解説していきます。 この記事を読めば、初任者研修の全体像が明確になり、介護の世界への第一歩を踏み出すための具体的なイメージが湧くはずです。

目次

  • はじめに

  • 介護職員初任者研修とは?

  • 【結論】初任者研修は未経験でも安心して取得できる!その3つの理由

  • 初任者研修を取得する7つの大きなメリット

  • 初任者研修のカリキュラム内容・学習期間・費用相場

  • 初任者研修の取得方法と学習の流れ

  • 初任者研修の修了試験は難しい?合格率と対策

  • 初任者研修を取得した後のキャリアパスと活躍の場

  • まとめ

はじめに

「介護職員初任者研修って具体的にどんな資格なの?」「介護の経験が全くなくても大丈夫?」「資格を取ったらどんな良いことがあるの?」 このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、初任者研修の基本的な知識はもちろんのこと、未経験の方が安心して資格取得に挑戦できる理由、研修で学ぶ具体的な内容、取得にかかる費用や期間、そして資格取得後のキャリアパスまで、網羅的にご紹介します。

近年、日本の高齢化は急速に進み、それに伴い介護サービスの需要は拡大し続けています。

介護職は、社会に不可欠な存在として、その専門性や重要性が改めて認識されるようになりました。

もしあなたが「誰かの役に立ちたい」「安定した仕事に就きたい」「専門的なスキルを身につけたい」と考えているなら、初任者研修の取得は、その目標を達成するための素晴らしいスタートラインとなるでしょう。

介護の仕事に関心はあるものの、一歩を踏み出す勇気がなかった方も、この記事を通じて初任者研修への理解を深め、新たなキャリアへの扉を開くきっかけを見つけていただければ幸いです。

介護・福祉業界でご就業中の皆様今の年収、 今の働き方に満足してますか?あなたの理想の職場を
転職のプロが実現

ケアともで転職の相談をする

介護職員初任者研修とは?

まず、介護職員初任者研修がどのような資格なのか、その基本的な部分から詳しく見ていきましょう。

初任者研修の定義と目的

介護職員初任者研修は、介護業務に従事する上で必要となる基本的な知識や技術、そして介護を行う際の考え方を習得するための研修です。

この研修を修了することで、介護の専門家としての第一歩を踏み出すことができます。

具体的には、利用者様の尊厳を守り、その人らしい自立した生活を支援するための基礎を学びます。

履歴書には「介護職員初任者研修課程 修了」と記載することができ、介護分野での就職・転職活動においてご自身のスキルを証明するものとなります。

旧「ホームヘルパー2級」との違いは?

以前、介護の入門資格として広く知られていた「ホームヘルパー2級」ですが、介護保険制度の改正に伴い、2013年度に「介護職員初任者研修」へと移行しました。

この制度変更には、介護職員の資質向上やキャリアパスの明確化といった目的があります。


主な変更点としては、認知症ケアに関する科目がより充実したこと、実習のあり方が見直されたことなどが挙げられます。

以前のホームヘルパー2級は訪問介護業務を主眼とした内容でしたが、初任者研修では施設介護も含めた幅広い介護現場に対応できるようなカリキュラムとなっています。

現在では、この初任者研修が介護職の基本的な入門資格として位置づけられています。

なぜ初任者研修が必要?介護現場における重要性

介護の仕事は、資格がなくても一部の業務に携わることは可能です。

しかし、質の高い介護サービスを提供するためには、専門的な知識と技術が不可欠です。

初任者研修を受けることで、介護の基本理念から実践的な技術までを体系的に学ぶことができ、利用者様一人ひとりの状態やニーズに合わせた適切なケアを提供するための土台を築くことができます。

また、利用者様やそのご家族との信頼関係を構築する上でも、専門知識に基づいた対応は非常に重要です。

さらに、特に訪問介護事業所において利用者様の身体に直接触れる「身体介護」を行うためには、原則としてこの初任者研修以上の資格が必要とされています。

つまり、初任者研修は、介護職として活躍の場を広げ、より専門的なケアを提供するために重要な資格なのです。

どんな人が対象?受講資格はあるの?

初任者研修の受講には、特別な学歴や年齢、実務経験は一切問われません。

介護業界に興味や関心があれば、どなたでも挑戦することができます。

実際に、全くの未経験から介護の世界に飛び込む方はもちろん、学生、子育て中の主婦・主夫の方、キャリアチェンジを考えている社会人、定年退職後のセカンドキャリアを目指す方など、幅広い層の方々が受講し、資格を取得しています。

基本的に年齢制限はありませんが、実技演習など体を動かす内容も含まれるため、ご自身の体力面については事前にスクールに相談してみるのも良いでしょう。

【結論】初任者研修は未経験でも安心して取得できる!その3つの理由

「介護の経験がない私でも、本当に初任者研修を取得できるのだろうか…」そんな不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ご安心ください!

初任者研修は、未経験の方でも十分に取得可能な資格です。

その主な理由を3つご紹介します。

理由1:受講に実務経験や専門知識は一切不要

初任者研修のカリキュラムは、介護に関する知識や経験が全くない方を対象として設計されています。

介護保険制度の基礎から、高齢者や障害者の心身の特徴、コミュニケーション技術、具体的な介護技術まで、ゼロから丁寧に学ぶことができます。

そのため、予備知識がなくても安心して学習をスタートさせることが可能です。

理由2:経験豊富な講師陣による丁寧な指導

研修を担当する講師は、実際に介護現場で長年の経験を積んだ専門家がほとんどです。

テキストだけでは理解しにくい部分や、実践的な技術についても、豊富な経験に基づいて分かりやすく、丁寧に指導してくれます。

疑問点があればその場で質問し、解決しながら学習を進めることができるため、未経験の方でも着実に知識と技術を習得できます。

理由3:実際に多くの未経験者が取得し、介護現場で活躍

全国各地のスクールでは、毎年多くの未経験者が初任者研修を修了し、介護の現場で活躍しています。

これは、カリキュラムや指導体制が未経験者にとって学びやすいものであることの何よりの証拠と言えるでしょう。

同じように未経験からスタートした仲間と一緒に学ぶことで、モチベーションを維持しやすいというメリットもあります。

介護・福祉業界でご就業中の皆様今の年収、 今の働き方に満足してますか?あなたの理想の職場を
転職のプロが実現

ケアともで転職の相談をする

初任者研修を取得する7つの大きなメリット

初任者研修を取得することで、介護の仕事に就く上で多くのメリットがあります。

ここでは、代表的な7つのメリットについて詳しく見ていきましょう。

メリット1:介護の基本的な知識と技術が体系的に身につく

初任者研修では、介護の基本理念から、利用者様の尊厳を守るための倫理、コミュニケーション技術、そして具体的な介護技術までを体系的に学びます。

これにより、介護の仕事に対する理解が深まり、自信を持って業務に取り組むことができるようになります。

メリット2:「身体介護」ができるようになり、仕事の幅が広がる

前述の通り、利用者様の身体に直接触れる「身体介護」は、原則として初任者研修以上の資格が必要です。

この資格を取得することで、訪問介護事業所での身体介護業務はもちろん、施設介護においてもより専門的なケアに携わることが可能になり、仕事の選択肢が大きく広がります。

メリット3:就職・転職で有利になる

介護業界は人手不足の傾向にあり、求人は比較的多いですが、資格を持っていることは採用において大きなアドバンテージとなります。

特に初任者研修は介護の入門資格として広く認知されているため、無資格者と比較して採用されやすくなるだけでなく、応募できる求人の数も格段に増えます。

メリット4:給与アップや資格手当の対象になる可能性がある

多くの介護事業所では、資格保有者に対して資格手当を支給したり、給与体系を無資格者よりも優遇したりするケースが見られます。

初任者研修を取得することで、収入アップに繋がる可能性があり、経済的な安定にも貢献します。

メリット5:キャリアアップの第一歩となる

初任者研修は、介護職としてのキャリアをスタートさせるための最初のステップです。

この資格を土台として、さらに上位の資格である「実務者研修」や、国家資格である「介護福祉士」を目指すことができます。

※実務者研修、介護福祉士について詳しくは以下の記事をご覧ください。

介護福祉士を取得するためには、実務経験に加えて実務者研修の修了が必須となるため、初任者研修はその重要な足がかりとなります。

実務者研修とは?取得方法や費用、キャリアアップまで徹底解説

介護福祉士とは?国家資格の取得方法・仕事内容・メリットを徹底解説!

メリット6:自分や家族の介護が必要になった際にも役立つ

研修で学ぶ知識や技術は、プロの介護現場だけでなく、将来的に自分自身の家族の介護が必要になった場合にも大いに役立ちます。

適切な介護方法を知っていることで、介護する側・される側双方の負担を軽減し、より良い関係性を築くことにも繋がるでしょう。

メリット7:介護の仕事への理解が深まり、やりがいを見つけやすい

初任者研修を通じて介護の専門性を学ぶことで、仕事に対する理解が深まります。

利用者様一人ひとりに寄り添い、その人らしい生活を支援することの尊さや難しさを知ることで、専門職としての自覚と誇りが芽生え、仕事へのやりがいをより強く感じられるようになるでしょう。

初任者研修のカリキュラム内容・学習期間・費用相場

次に、初任者研修で具体的に何を学ぶのか、どれくらいの期間や費用がかかるのかを見ていきましょう。

具体的なカリキュラム内容

初任者研修のカリキュラムは、厚生労働省の指針に基づき、合計130時間の講義(座学)と演習(実技)で構成されています。


講義では、「職務の理解」として介護職の役割や倫理、「介護における尊厳の保持・自立支援」といった介護の基本理念、「介護の基本」として身体の仕組みや介護技術の基礎、「認知症の理解」「障害の理解」など、幅広い知識を学びます。


演習では、学んだ知識を元に、具体的な介護技術を実践形式で習得します。

例えば、食事の介助、入浴の介助、排泄の介助、ベッドから車椅子への移動・移乗の介助といった、日常生活を支えるための様々な技術を、実際に体を動かしながら身につけていきます。


なお、以前のホームヘルパー2級研修では必須だった施設実習は、現在の初任者研修では必須ではなくなりましたが、スクールによっては任意で実施している場合もあります。

標準的な学習期間はどれくらい?最短期間は?

初任者研修の標準的な学習期間は、選択するコースやスクールによって異なりますが、一般的には1ヶ月から4ヶ月程度です。


通学コースの場合、週に何回通うかによって期間が変動します。

例えば、週1回通学するコースであれば約4ヶ月、週3~4回通学する集中コースであれば最短1ヶ月程度で修了することも可能です。

ご自身のライフスタイルに合わせて、無理のないペースで学習を進められるコースを選ぶことが大切です。


通信コースの場合は、一般的に3~4ヶ月程度で修了する方が多いようです。

働きながら資格取得を目指す方や、家事・育児と両立したい主婦(主夫)の方でも、自分のペースで学習を進めやすい夜間・土日開講のコースや、振替制度が充実しているスクールを選ぶことで、無理なく資格取得を目指せます。

費用相場と内訳は?

初任者研修の受講費用は、スクールや地域、またキャンペーンの有無などによって大きく異なりますが、おおむね3万円から15万円程度が相場と言えるでしょう。


費用には、一般的に教材費や実習費が含まれています。

ただし、スクールによっては別途費用が発生する場合もあるため、申し込み前に必ず総額と内訳を確認することが重要です。

例えば、補講料や再試験料などが別途必要なケースもあるため、注意が必要です。

費用を抑えて初任者研修を取得する方法

初任者研修の費用は決して安くはありませんが、負担を軽減するためのいくつかの方法があります。


まず、ハローワークの職業訓練を利用する方法です。

一定の条件を満たせば、無料で研修を受講できたり、給付金を受けながら学べたりする場合があります。

次に、お住まいの自治体が設けている助成金・補助金制度です。

介護人材の確保を目的として、研修費用の一部を助成している自治体がありますので、確認してみると良いでしょう。


また、介護事業所によっては、就職を条件に研修費用を負担してくれる「資格取得支援制度」を設けている場合があります。

働きながら資格を取りたい方には魅力的な制度です。


さらに、一定の条件を満たす雇用保険の被保険者(または離職者)であれば、「教育訓練給付制度」を利用して、支払った受講料の一部がハローワークから支給されることもあります。

これらの制度を上手く活用することで、費用負担を抑えながら資格取得を目指すことが可能です。

介護・福祉業界でご就業中の皆様今の年収、 今の働き方に満足してますか?あなたの理想の職場を
転職のプロが実現

ケアともで転職の相談をする

初任者研修の取得方法と学習の流れ

初任者研修を取得するためには、どのような学習スタイルがあり、どのような流れで進んでいくのでしょうか。

主な学習スタイル:通学と通信

初任者研修の学習スタイルには、大きく分けて「通学コース」と「通信コース」の2種類があります。

通学コース

通学コースは、全てのカリキュラムを指定された日時にスクールに通って受講するスタイルです。

メリットとしては、講師から直接指導を受けられ、疑問点をその場で解消しやすいこと、同じ目標を持つ仲間と一緒に学べるためモチベーションを維持しやすい点が挙げられます。

一方、デメリットとしては、決められた日時に通学する必要があるため、時間的な制約がある点が挙げられます。

通信コース

通信コースは、テキストやオンライン教材を使って自宅で学習を進め、定められた回数だけスクールに通って実技演習や修了試験を受けるスタイルです。

メリットは、自分のペースで学習を進められるため、仕事や家事と両立しやすい点です。

デメリットとしては、自己管理能力が求められる点、そして通信講座だけで資格を取得することはできず、必ず一部スクーリングが必要となる点が挙げられます。


働きながらの方や主婦(主夫)の方は、平日の夜間や土日に開講しているコースを選んだり、急な欠席にも対応できる振替制度が充実しているスクールを選んだりすることで、無理なく学習を継続しやすくなります。

スクール選びの4つのポイント

自分に合ったスクールを選ぶことは、スムーズな資格取得のために非常に重要です。

以下の4つのポイントを参考に、慎重に比較検討しましょう。

  1. 立地・通いやすさ: 特に通学コースや通信コースのスクーリングでは、自宅や職場からのアクセスが良いか、無理なく通える場所にあるかを確認しましょう。

  2. 費用とサポート体制: 受講料総額はもちろん、教材費や追加費用、分割払いの可否などを確認します。また、欠席時の振替授業の有無や、就職支援の充実度など、サポート体制も重要な比較ポイントです。

  3. 実績と評判: 長年の開講実績があるか、修了生の就職実績や満足度が高いかなど、スクールの信頼性を確認しましょう。インターネット上の口コミや、実際に説明会に参加して雰囲気を感じてみるのも良い方法です。

  4. 開講スケジュール: 自分のライフスタイルや都合に合わせて受講できるか、無理のないスケジュールで開講されているかを確認しましょう。

申し込みから資格取得までの一般的な流れ

初任者研修の申し込みから資格取得までの一般的な流れは以下の通りです。

  1. 資料請求・説明会参加: まずは複数のスクールの資料を取り寄せたり、説明会に参加したりして情報を収集します。

  2. 申し込み: 受講したいスクールが決まったら、申込書を提出します。

  3. 受講料支払い: 指定された方法で受講料を支払います。

  4. 学習開始: スケジュールに沿って、講義(座学)と演習(実技)の学習を開始します。

  5. 全カリキュラム修了: 定められた全130時間のカリキュラムを全て履修します。

  6. 修了評価(筆記試験): 学習内容の理解度を確認するための修了評価(主に筆記試験)を受けます。

  7. 修了証明書発行: 修了評価に合格すると、初任者研修の修了証明書が発行され、晴れて資格取得となります。

初任者研修の修了試験は難しい?合格率と対策

「研修の最後に試験があると聞いたけど、難しいのかな…」と心配される方もいるかもしれません。

ここでは、初任者研修の修了試験について解説します。

試験の形式と内容

初任者研修の最後には、研修内容の理解度を確認するための修了評価(筆記試験)が実施されます。

試験時間は1時間程度で、出題形式は選択式や一部記述式など、スクールによって多少異なります。


出題内容は、研修で学んだ基本的な知識を問うものが中心です。

例えば、介護の倫理や制度、高齢者の心身の特徴、基本的な介護技術に関する知識などが出題範囲となります。

気になる合格率は?

初任者研修の修了試験の合格率は、一般的に非常に高いと言われています。

多くのスクールで、ほぼ100%に近い合格率を維持しているところも少なくありません。

これは、試験が「受講者を落とすため」のものではなく、「研修で学んだ内容がきちんと身についているかを確認するため」のものであるためです。

真面目に講義や演習に取り組んでいれば、過度に心配する必要はありません。

もし不合格になったら?

万が一、修了試験に不合格となってしまった場合でも、多くのスクールでは再試験制度が設けられています。

再試験の条件や費用についてはスクールによって異なるため、事前に確認しておくと安心です。諦めずに再挑戦することで、合格を目指すことができます。

効果的な学習方法・試験対策

修了試験に合格するための最も効果的な対策は、日々の講義や演習の内容をしっかりと復習することです。

配布されたテキストや資料を丁寧に読み込み、重要なポイントを理解しておくことが大切です。

また、スクールによっては模擬問題や練習問題が用意されている場合もあるので、積極的に活用しましょう。

疑問点は放置せず、講師に質問して解消しておくことも重要です。

介護・福祉業界でご就業中の皆様今の年収、 今の働き方に満足してますか?あなたの理想の職場を
転職のプロが実現

ケアともで転職の相談をする

初任者研修を取得した後のキャリアパスと活躍の場

晴れて初任者研修を修了したら、どのような場所で、どのような仕事ができるのでしょうか。

そして、その後のキャリアアップはどのように目指せるのでしょうか。

活躍できる主な職場

初任者研修の資格を活かして活躍できる職場は多岐にわたります。
代表的なものとしては、利用者様のご自宅を訪問して介護サービスを提供する訪問介護事業所があります。

また、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホームといった入所型の介護施設、日帰りで介護サービスを提供するデイサービスセンターやデイケア、認知症の高齢者が共同生活を送るグループホームなどがあります。

さらに、病院において看護師の補助業務を行う看護助手やケアワーカーとして働く道もあります。

具体的な仕事内容の例

初任者研修修了者が行う具体的な仕事内容は、勤務する施設や事業所の種類によって異なりますが、主に以下のような業務に携わります。


食事、入浴、排泄、着替え、移動・移乗といった利用者様の身体に直接触れて行う身体介護

掃除、洗濯、調理、買い物代行など、利用者様の日常生活を支援する生活援助

そして、利用者様が楽しみながら心身機能の維持・向上を図れるようなレクリエーションの企画・実施や、利用者様やそのご家族とのコミュニケーション、相談援助なども重要な仕事です。

さらなるステップアップの道筋

初任者研修は、介護職としてのキャリアを築く上での出発点です。

ここからさらに専門性を高め、キャリアアップを目指す道筋があります。


まず、初任者研修修了後、3年以上の実務経験を積み、「実務者研修」を修了することで、国家資格である「介護福祉士」の受験資格が得られます。

介護福祉士は、介護の専門職として高い知識と技術を持つことの証明となり、活躍の場や待遇面での向上が期待できます。


介護福祉士の資格を取得し、さらに5年以上の実務経験などを積むことで、より専門性の高い「認定介護福祉士」を目指す道もあります。


また、介護福祉士等の資格を持ち、5年以上の実務経験などを経て試験に合格すると、ケアプランを作成する専門職である「ケアマネジャー(介護支援専門員)」になることも可能です。


その他にも、訪問介護事業所におけるサービス提供責任者や、施設における生活相談員など、経験や資格に応じて様々なキャリアパスが開かれています。

まとめ

この記事では、「介護職員初任者研修とは?」というテーマで、その内容やメリット、取得方法などを詳しく解説してきました。

初任者研修は、介護の経験がない方でも安心して挑戦でき、介護の基本的な知識と技術を体系的に学ぶことができる、まさに介護職の入門資格です。

この資格を取得することで、仕事の幅が広がり、就職・転職で有利になるだけでなく、給与アップやその後のキャリアアップにも繋がる大きな可能性があります。

何よりも、専門的な知識を身につけることで、自信を持って利用者様に寄り添い、質の高いケアを提供できるようになることは、大きなやりがいとなるでしょう。

高齢化が進む現代社会において、介護の仕事はますますその重要性を増しています。

この記事が、介護の仕事に興味を持つあなたが、初任者研修という確かな一歩を踏み出すためのきっかけとなり、素晴らしい介護キャリアをスタートさせるお手伝いができれば幸いです。

関連するタグ: